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汲み取りから水洗ウォシュレットへ

最近の日本ではたいていの人が、「トイレ」(toiletという言葉からの外来語のようです)という呼び方をしていますが、地方の方言では違う呼び方もあるかもしれませんが
昭和の中頃までは便所という呼び方の方が一般的であったように思います。

明治時代や江戸時代の昔の人たちは雪隠(せっちん)とか厠(かわや)などという呼び方をしていました。テレビの時代劇でもよく聞く呼び方ですね?
「カワヤ」は、川のような流れの上に簡単な橋のようなものを架けて用便を流していたため、「河[川]屋(かわや)」と呼ばれていたのが語源になったと言われているそうです。歴史の授業でも挿し絵を見た事があると思います。

今では郊外の農村部でもほとんど見かけなくなりましたが、昔は、用を足したあとの排泄物は大きなかめのような容器にためておいて、畑などの肥料に利用していました。
私が子供の頃は、田んぼには「野壺」とか呼んでいましたが便所からくみ取った排泄物が溜めてありました。
この方式は、鎌倉時代以降に広がったものだそうです。

昭和の中頃までは、殆どが汲み取り式の便所でした。
排泄物が肥料になって野菜が作られ、人間が食べて、再び排泄物になるという自然のリサイクルシステムができていました。子供の頃、町なかには、市や町の吸引機とタンクを装着したバキュームカーが回っていました。匂いが嫌で鼻をつまんで通り過ごしたものです。

最近は、汲み取り式は減り、山間部やへき地を除き水洗便所が広く普及しています。
人口が増えると排泄物の処理は大変です。その点、水洗式であれば衛生的でバキュームカーが回る手間が省けるので下水道整備がどんどん普及しました。

21世紀の日本では、水洗式が普及し、さらに尻をつけずまたいで座る「和式」から便座に座る「洋式」にほぼ変わってきています。
そして、排泄後の肛門などを洗い流すシャワー式のウォシュレットが当たり前になって、さらに暖房、脱臭、温水シャワー付きなど、先進機能満載の高級トイレに変化しつつあります。

TOTOのウォシュレットという単語はCM効果もあって、商標であるのに国内では一般名詞化してしまったような感じです。
INAXのお店でウォシュレットありますか?と問い合わせるお客も多いそうです。

今後、高齢者社会が進むにつれ、ウォシュレットはますます普及していくと思います。
私も、シャワートイレがないと生活に支障がきたすほど生活の中に入り込んでいます。
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